Ann Intensive Care (IF: 6.92; Q1). 2020 Sep 29;10(1):125.
【目的】
COVID19感染症によりICUに入院した患者は、重度の低酸素性呼吸不全を示す。
敗血症生存キャンペーン(The Surviving Sepsis Campaign)は、非侵襲的換気によるハイフローネーザルカニューラによる酸素化を推奨している。
この研究のプライマリーアウトカムは、挿管を必要としないICUに入院した低酸素のあるCOVID19における、ハイフローとサージカルマスクを装着することの効果について検討すること。
セカンダリーアウトカムは、臨床的改善に伴うPaCO2の変化と患者の感覚。
【方法】
FiO2は変えずに、サージカルマスクを装着することで、
PaO2は59→79mmHg
P/F ratioは83→111
SpO2は91→94%
へそれぞれ上昇した。(いずれもp<0.001)
サージカルマスクを外すと、装着前の値に戻ったため、自然回復ではなく、マスクの効果であることが証明された。
【考察】
ハイフローで治療している患者にサージカルマスクを装着することで、臨床的な副作用なく、ICUに入院した重度の呼吸不全患者の酸素化を改善することが出来た。