Minimal important difference of the 6-minute walk distance in lung cancer
Chron Respir Dis (IF: 2.44; Q4). 2015 May;12(2):146-54.
【背景】
6MWDは、肺がんの身体機能評価で最もよく用いられる評価の一つ。
しかし、MIDは発表されていない。
この探索研究の目的は、1)6MWDのMIDを推定すること、2)6MWDと社会背景や疾患関連因子の関係について検討すること。
【方法】
56人のstageⅠからⅣの肺がんで、治療開始前と10週後に6MWDを行えた患者。
運動介入は行っていない。
その他の評価として、EORTC-QLQ-C30で身体機能、身体活動、症状を評価。
MIDはアンカーベースとディストリビューションベースで算出。
【結果】
6MWDが低下(deterioration)した群は60m低下、低下しなかった群は16mの低下。
離床的に意味のある変化をROC曲線で推定すると42m(AUC0.66)もしくは9.5%の変化。
ディストリビューションで推定したMIDは、22-32m。
6MWDが高いことは、良好な身体機能、身体活動、少ない息切れと相関していた。
【考察】
6MWD悪化のMIDは22-42m、9.5%の変化と推定された。