Clin Rehabil (IF: 3.48; Q1). 2017 Aug;31(8):1057-1067.
【目的】
肺がんでVATSを行う患者における術前呼吸リハプログラムの効果を検討する事
【方法】
ランダム化単盲検比較試験
肺がんの疑いor確定した患者でVATSを行った患者が対象
患者をランダムに術前リハorコントロールに振り分け
術前リハは、中等度の持久力運動とレンジスタンストレーニング、呼吸練習を週3-5回実施
プライマリーアウトカム:運動耐容能
セカンダリーアウトカム:筋力、健康関連QOL(SF-36)、術後アウトカム
評価のタイミング:ベースライン(ランダム化前)、術前(術前リハ群のみ)、術後と3か月後
【結果】
40人の患者をランダム化、22人が介入完了した(術前リハ10人、コントロール12人)
3人の患者は3か月後のフォローできず
トレーニング後、運動耐容能の改善(+397秒、p=.0001)、SF-36身体的項目(-4.4点、p=.008)、筋力(p<.01)に統計的に有意な改善を認めた
術後のグループ間での違いはなかった
しかし、術後3か月後、平均運動耐容能の変化、身体的項目、上下肢筋力に有意差を認めた。
【考察】
VATS前の呼吸リハプログラムは、患者の術前のコンディションを向上させると思われ、術後の機能低下を予防するかもしれない。