Respir Investig . 2020 Jul;58(4):262-268.
<背景>
間質性肺炎(IPs)で縦隔気腫を合併した患者の臨床的特徴や予後に関してはあまり研究されていない。
目的は、縦隔気腫を合併した間質性肺炎患者の特性と予後(予測)因子を明らかにすること。
<方法>
2011年から2014年にCTにて縦隔気腫が指摘されたIP患者を後方視的に検索。
収集データは、縦隔気腫関連の症状、ラボデータ、肺機能、治療、死亡率
<結果>
45人の患者が対象(25人男性、32人が特発性IP(IIPs)、13人が膠原病関連IP)
縦隔気腫を発症した年齢は、中央値72歳
縦隔気腫の発症と最も関連していた症状は、息切れの増悪。
ほとんどのケース(84%)で(縦隔気腫に対する)特異的な治療はなされていなかった。
縦隔気腫の発症から改善までの期間は、中央値29日(5-69日)であった。
多変量解析にてIIPsと縦隔気腫が改善しないことが、予後不良と関連していた。
<考察>
IIPsで縦隔気腫を合併した患者と縦隔気腫が改善しなかった患者は、予後不良であった。