2020/01/02

誤嚥性肺炎患者の筋肉量の低下は死亡率を予測

Muscle Mass Loss Is a Potential Predictor of 90-Day Mortality in Older Adults with Aspiration Pneumonia.

J Am Geriatr Soc. 2017 Jan;65(1):e18-e22.
<目的>
筋肉量低下と誤嚥性肺炎の関係について調査した

<方法>
前向き研究
急性期総合病院
誤嚥性肺炎で入院した患者151人が対象、平均年齢85.9歳
四肢骨格筋量(Appendicular skeletal muscle index;ASMI)で筋肉量を評価
データは、年齢、性別、BMI、MNA−Short Form、Bathel Index、Charlson  index、肺炎重症度(CURBー65、AーDROP)アウトカムは、30日と90日での死亡率

<結果>
軽症から最重症の誤嚥性肺炎患者が対象
カプラン−マイヤー曲線にて、ASMIが最も低い患者は、男女とも最も死亡率が高かった。
多変量ロジスティック解析にて、ASMIとAーDROPが90日後の死亡を独立して予測。
AーDROPのみが30日後の死亡率を唯一予測。
Cox回帰分析でも、ASMIが独立して死亡と関係していた(HR 2.19)
<考察>
筋肉量の低下は、誤嚥性肺炎患者の長期予後を予測できる可能性がある。筋肉量の減少を予防することが、高齢者の誤嚥性肺炎からの回復に有効かもしれない。