Eur Respir J (IF: 11.807) 2014 Nov;44(5):1199-209.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25063247
<背景>
COPD患者の身体活動量の変化が死亡率に影響するかはあまり知られていない。
したがって、目的は、COPDの有無で身体活動量の変化を検討し、死亡リスクに対する身体活動の影響を検討すること。
<方法>
Copenhagen City Heart Studyに参加しており、2回評価を行えた患者を対象。
それぞれの評価は、質問表と臨床検査。
1270人のCOPD患者(%FEV1:67%)と8734人の非COPD患者(%FEV1:91%)が対象。
<結果>
ベースラインの身体活動が中等度もしくは高強度のCOPD患者で、フォローアップにて低身体活動になっていた患者は、死亡の危険率が最も高かった。(1.73 and 2.35)
ベースラインで低い身体活動であったCOPD患者は、フォローアップにて身体活動が変わらないもしくは増加しても生存率とは関係なかった。
加えて、低身体活動の非COPD患者は最も高い死亡の危険率であり、ベースラインの身体活動は関係なかった。
フォローアップ時に、低身体活動も行えていないと、COPDでも非COPDでも死亡リスクの増加と関係していた。
<考察>
今回のデータは、COPDの早期から身体活動を評価し、励行することの重要性を示唆した。
これは、できる限り身体活動レベルを高く保つことで、より良い予後と関連しているためである。
Copenhagen City Heart Study (CCHS)
20歳以上の対象者を無作為に対象として抽出
1976年から1978年にCCHSの最初の評価を実施
再評価を1981-1983年、3回目を1991-1994年、4回目を2001-2003年に評価。
新たな20-49歳の対象者を加えて評価。
・身体活動は質問表で評価
・身体活動レベルは低度、中等度、高度に分けて判定
a)-c)COPD患者 d-f)非COPD患者 a)ベースラインで低強度の身体活動 b)e)ベースラインで中道度の身体活動 c)f)ベースラインで高強度の身体活動 |