Rejuvenation Res. 2012 Feb;15(1):41-8.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22004280
<背景>
急性期病院から退院した高齢患者のにおいて、SPPBの予後としての役割について調査した。
70歳以上の高齢者506人を多施設共同でリクルート。
フォロー期間中の、退院1年後の生存率、機能低下、入院を主なアウトカムとした。
アウトカムの独立した予測因子や相関について、Cox回帰もしくはロジスティック回帰分析を用いた。
SPPBの予測正確性として、ROC曲線を使用。
SPPBスコアは、死亡率の低下と関連していた。
機能的状態を補正し、SPPBスコア8点以上のみが、死亡率と相関していた。
SPPB5点未満は、フォロー期間中の死亡を推測した(感度66%、特異度62%、AUC0.66)
SPPBはまた、機能低下と独立して相関していたが、再入院や死亡は相関していなかった。
SPPB5点未満は、フォロー期間中の機能低下を予測するが、弱い感度(60%)、高い特異度(69%)とAUC(0.69)であった。
<考察>
SPPBは、退院した患者の機能低下と死亡のリスクと関連していた。
しかし、死亡リスクの予測よりも、機能低下のリスクをターゲットにしたほうが、より効果的である。
・患者は、入院中に専門家指導にてトレーニングを実施
・フォロー期間は退院後3か月毎に1年間、電話でコンタクトをとった
・SPPBの歩行速度は6m歩行速度を使用
退院時SPPBスコアと生存率 4点以下は、1年後に生存率約80% |
・機能低下した患者は、退院時ADL動作のうち70.2%で介助が必要。