The Short Physical Performance Battery is a discriminative tool for identifying patients with COPD at risk of disability
Int J Chron Obstruct Pulmon Dis. 2015; 10: 2619–2626.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4671756/
<背景>
活動制限は、COPDに関連した能力障害のリスクファクターである。COPD患者において、活動制限を評価するためのSPPBの妥当性についてはあまり知られていない。
<目的>
SPPBの合計点数と3つの構成(立位バランス、4m歩行速度、5回起立)がCOPD患者の活動制限を評価できるか検討すること。
<方法>
スペインの病院でCOPD患者137人が対象。筋力とSPPBを評価。患者は、自己報告で活動制限について申告。
SPPBの妥当性については、患者の活動制限に対する感度と特異度をROC曲線を用いて検討。
活動制限の度合いでSPPBスコアの違いを検討した。
SPPBスコアと筋力テストの相関についても検討。
<結果>
SPPB合計点数と5回起立の項目が、能力の違いをよく示していた(ROC曲線で0.7以上)。
制限のある患者は、SPPBスコアが著明に低かった。
SPPBスコアは、握力と中等度の相関を示した。
SPPB合計スコアで活動制限のカットオフ値は10点であった。
<考察>
SPPB合計点数と5回起立の点数がCOPD患者の活動制限を評価するための妥当なものであることが示された。
これらのテストは、活動制限のあるCOPD患者のスクリーニングテストとしての可能性も示した。
・活動制限の評価:Eisnerらによる質問票を使用。10個の動作の難しさについて尋ねている。
”姿勢の変化と調整について”5つ(かがむ、うずくまる、15分以上立位保持するなど)、”物を持ったり運ぶこと”について3つ(軽いものを持ち上げる、10lb以上のものを持ち上げるなど)、”歩行について”2つ(階段を一人で昇降できるか、近所を2,3ブロック歩く)質問。
・筋力は、膝伸展筋力と握力を測定。