Effects of Expiratory Positive Airway Pressure on Dynamic Hyperinflation During Exercise in Patients With COPD
Respir Care 2012;57(9):1405–1412.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22348429
背景
EPAPは非侵襲的陽圧換気療法の形の1つで、吸気中の吸気筋力の低下にも関わらず、吸気閾値の負荷が減少しているかもしれず、COPD患者において、呼気時の動的気道内圧の減少と、呼気流速の制限を減少させるかもしれない。運動中のCOPD患者において、EPAPの効果を考えた。
方法
非無作為化試験で、EPAPの有り無しの2種類の運動を行った。トレッドミルでの運動前と終了直後に肺気量を測定。動的肺過膨張が生じていた患者(運動前後で吸気予備量が少なくとも15%減少)を、フェイスマスクでEPAPを使用して、追加して同様の運動を実施した。プライマリーアウトカムはICの分散を2種類の運動で比較。
結果
46人の対象患者、平均年齢65歳、中等度から重度のCOPD。17人(37%)に動的肺過膨張が認められた。運動前後を比較すると、EPAPを使用したときに、ICが大きく減少していた。
結語
EPAPを使用することで、動的肺過膨張が減少し、運動後のCOPD患者の肺気量がより減少していた。
・プロトコル
・トレッドミルで運動テストを行った。運動中、安定して行うためのサイドバーを使用することを認めている。プロトコルは、5分間のフォームアップ(1.5km/h)を行い、その後0.5km/hずつスピードアップして、息切れのBorgが3-6になるところまで上昇。このスピードを維持して運動時間が合計20分になるまで実施。20分完遂できなかった対象者は除外している。
・EPAPはフェイスマスクを着用。あらかじめ測定しておいた5-10cmH2Oで実施。
・運動後のICを比較すると、EPAPありの方がICが大きかった(27.7% vs 38.1%)
・呼気終末肺気量は、EPAPありの方が低かった。=残気量が少なかった。
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NPPVだとCPAPモードでするほうが、持続的に陽圧がかかってるし、呼吸同調する必要もないのであれば、やりやすいかも。これが日常活動や症状の軽減に反映されれば。。。