The SF-36 and SGRQ:Validity and first look at minimum important differences in IPF
背景
健康関連QOL(HRQOL)は薬剤試験において重要なアウトカムである。IPF患者でSF-36とSGRQがどのように表出されるのかあまり知られていない。
目的
SF-36とSGRQの妥当性を評価し、最小有効改善値(MID)を推定すること。
方法
臨床試験に参加しているIPF患者を対象に、SF-36、SGRQ、BDI、TDIをベースラインと6カ月後に評価。疾患重症度ごとにHRQOLスコアの変化を比較し、臨床的アンカー(FVC、DLCO、呼吸困難)によって6カ月後の変化を比較した。それぞれのドメインでアンカーベース、分布ベースの方法を使用してMIDを推定した
結果
この縦断研究においてSF-36,SGRQの妥当性を支持した。ドメインスコアの平均変化はアンカーによって状態か改善した患者とそうでない患者に大きな差があった。MIDはSF-36で2-4点、SGRQで5-8点と推定された。
結語
IPFにおいて、SF-36とSGRQは重症度の変化にたいする有意な妥当性を示した。更なる検証プロセスと、SF-36とSGRQのMIDの精度を高めること、これらの評価よりもよりよい疾患特異的な指標の特定が必要である。
・N=158。対象平均年齢65歳、BMI29.18、ベースラインFVC2.64L、%FVC66.97%
・SF-36とは、8つの小項目と2つのサマリースコアからなる。点数が高いほうがQOLが高い
・SGRQとは、3つの小項目と合計スコアで表す。点数が低いほうがQOLが高い
・DLCOの変化量とSF-36の変化量。PCS:身体的QOLのサマリースコア、MCS:精神的QOLのサマリースコア
・DLCOの改善が大きいほどQOLの改善も大きい
・DLCOの変化とSGRQの変化
・DLCOが減少した方がSGRQは低い
・FVCの変化とSF-36の変化
・FVCの改善が大きいとSF-36の改善も大きい
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COPDにおけるSGRQのMIDは4点と一般的に言われている。
重症度毎に、MCIDも変わっていくようなので、IPFでも今後出てくるかも。
SGRQの図は肺機能の改善とQOLの改善が一致していないが。。