Eur J Surg Oncol (IF: 4.42; Q2). 2019 Apr;45(4):510-518.
【背景】
がんの手術を行った患者において、術前の身体活動が術後アウトカムを改善させる役割があるのかについては不明確である。
【目的】
がん手術を行う患者の術前身体活動(PA)が、術後合併症率、入院日数(LOS)、QOLと関連するのかを検討すること。
【方法】
2017年11月に電子文献サイトでリサーチを行った。
PAレベルと術後合併症、LOS、QOLを検討した論文を対象とした。
バイアスリスクは、QUIPS toolを使用。
可能であればオッズ比(OR)と95%CIをランダム効果モデルを使用して算出した。
【結果】
13本の研究(5523人)が対象。
全体的にバイアスリスクは低いから中等度であった。
より高いPAレベルは、術後合併症率と関連していなかった(OR = 2.60; 95%CI = 0.59 to 11.37)が、LOS短縮 (OR = 3.66; 95%CI = 1.38 to 9.6)と術後QOL (OR = 1.29; 95%CI = 1.11 to 1.49)との関連は認めた。
【考察】
今回得られた結果は、より高いPAレベルは、より良い術後アウトカム、特にLOS短縮とQOLと関連しているかもしれないことを示した。
術前PAと術後アウトカムの関連についてより高い質の研究が必要である。