2022/12/10

5回起立2点以下は重症増悪の予測

The five-repetition sit-to-stand test is a predictive factor of severe exacerbations in COPD

Ther Adv Chronic Dis (IF: 5.09; Q1). 2021 Jan 22;12:2040622320986718.


【背景】
6MWTはCOPDの増悪を予測するが、5回起立(5STS)や4m歩行速度(4MGS)のようにより迅速で、簡便な評価に関する研究が必要とされている。

【目的】
安定期COPD患者の重症増悪を予測するために5STSや4MGSが有効であるかを検討すること
入院のハイリスク患者を同定するために最も優れた評価を検討すること

【方法】
137人の安定期COPD患者
多変量ロジスティック回帰モデルを構築し、6MWT、5STS、4MGSが重症増悪と関連しているかどうかを評価した。
ROC曲線とAUCで重症増悪する患者を同定するための、それぞれのテストの正確性を評価。

【結果】
6MWT<350m、5STS≦2点(SPPBのスコアリング)が年齢と前年の増悪回数と独立して重症増悪と関連していた。
5STSと6MWTは、非常によく似た95%CI予測能力と識別能力を示した。
オッズ比は、5STS:3.2(95%CI1.14-8.96)、6MWT:3.84(95%CI1.14-12.94)
AUCは、5STS:0.793(95% CI 0.704-0.882)、6MWT:0.783(95% CI 0.686-0.879)

【考察】
5STSが重症増悪をもっともよく予測した。
5STSは、入院のハイリスク患者を同定するための6MWTに変わる評価となりえるかもしれない。